代表 内野 竹治
住所 〒207-0014  東大和市南街5-1-14
TEL 042ー563-8326

 西武拝島線の東大和市駅より、大和通りを北方面に歩いていくと、居酒屋、ラーメン屋、そば屋さんなどの飲食店が並んでいます。駅から10分ほど歩いていくと、たばことクリーニングのお店、内野たばこ店さんがありました。この土地で長くご商売を営み、立川たばこ商業協同組合の理事長も務める内野さんにお話を伺ってきました。

お店の創業はいつ頃でしょうか?

お話を伺ったご主人

 ご主人:昭和29年4月に私の父親が始めました。しもた屋で始めて、創業時は一般的なお菓子屋でした。父親は昔、北区の和菓子屋兼食堂で働いていて、そこで和菓子を作っていたんです。終戦後に店を持って、和菓子を作って売っていました。私も高校を卒業後、店で父親と一緒に和菓子を作っていましたよ。昭和38年に店を建て替えて、翌39年にたばこも扱い始めました。

ご主人は生まれも育ちも東大和ですか?

お客様から見やすい位置にストックが置いてあります。

 ご主人:生まれは市内蔵敷というところです。昭和25年にこちらに来ました。父親が勤めをしながら、土地を買うために農家から野菜や米を仕入れて、このあたりに行商に来ていたんですよ。父は立川の米軍基地の警備員をしていて、24時間勤務のあと、丸一日休みになるので、その休みを利用してこっちに行商に来ていました。普通に勤めをしていたら、ここの土地を買って商売を始めるなんてなかなか難しかったでしょうね。私は高校まで行かせてもらいました。当時は高校まで行く人は少なかったからありがたいことですね。

ご主人は高校を卒業されてずっとご商売一筋でしょうか?

クリーニングの取次で、奥様が元気に働いていらっしゃいます。

 ご主人:そうです。どこにも勤めに出ないで、父親と一緒に店をやってきたから、もう56年商売していますね。私が高校2年のときに家が和菓子屋を始めましたが、そのときは正月の餅の注文で、暮れは寝る暇もなかったですね。昔は正月の餅は和菓子屋でついていたんですよ。100俵くらいの米を父と私とでついて、鏡餅にしたり、のし餅にしたりしました。和菓子屋は忙しいときは、寝る暇もない。葬式やお墓参り、七五三の行事のときは寝ないで働きました。葬式の引き出物は、昔はまんじゅうだったんです。このへんの農家の人は自分の家で葬式をしていましたから、亡くなってから、2~3日で葬式を出すので、亡くなったらすぐに、まんじゅうの注文が来て、葬式に間に合うように作るんです。私の子供は3人とも娘なんですよ。和菓子作りは、力仕事だから女ではできないんですよね。私はなまけ者ですから、父親が亡くなってすぐに店を変えました。「不二家をフランチャイズでやりませんか?」という話がきていて、それは工場からお菓子が毎日送られてきて、忙しいのはクリスマスと3月の節句で、あとは売り上げは平均的だし、女の人でもできるからね。それで昭和55年に不二家に変えました。

今はたばことクリーニングのお店ですね。

大和通り沿いの広いお店です。

 ご主人:東大和の駅前にちょっと土地を持っていたので、平成元年に小さい商業ビルを建てて、その一階の半分を使って娘に不二家をやらせています。それで、こっちはしばらく調剤薬局に貸していたんです。たばこは表に自動販売機だけ置いていました。でも、調剤薬局も近くにあったお医者さんと一緒に移転したから、3年くらい空店舗になっていたんです。このご時世だから、なかなか借り手がなくて、空けてても何だから隠居仕事にもう一回店をやることにしたんです。妻は大反対して、未だに反対しています(笑)。たばこだけだと、こんなに店のスペースは要らないし、じゃあクリーニングの取次でもやってみるかって。全然儲からないけど(笑)。

ご商売をされる上で心がけていらっしゃることは?

銘柄が陳列されたたばこの窓口

 ご主人:自分一人が世の中で生活しているわけじゃないですよね。皆さんと共にいる。ですから、地域の役割も協力できることはやっていく。自分の商売のためじゃなくても、体を動かすことくらいはやらないとね。私の父親は勤めに出ていて、面白い日は一日もないと言ってました。勤めながら寝る間も惜しんで働いて、早く商売をしたいと頑張っていた。根っからの商売人なんですよ。そんな父親の血を受け継いだのか、私も地元の町内会の仕事なども、能力がないことがわかっていながら、頼まれれば引き受けてきましたね。商店街の会長も長いことやったし、任期がひとつ終わっても、また別の役目を頼まれてしまう。もう年だし、楽していたいんだけど(笑)。人様のお役に立てるのであればね、やっていこうと思います。

周辺案内

野火止用水

 立川市を起点とし、埼玉県志木市の新河岸川に至る約24キロの用水路。中島町付近の野火止用水路沿いの樹林は、四季折々の自然に触れられ、散歩途中の散策に立ち寄る地元住民の姿も見える。

小平市中島町21
西武拝島線「東大和市」下車徒歩1分

こもれびの足湯

 ごみ焼却施設の余熱を利用した足湯で、誰でも無料で利用できる。お湯の原水は、深さ250メートルの井戸により汲み上げられた天然水。野火止用水路の近くにあり、地元の人々の憩いの場となっている。

渋谷区代々木3-8-10
西武拝島線「東大和市」下車徒歩10分

編集後記

 ご主人は、ご自身を「なまけ者」と笑っておられましたが、町内会の会長や商店街の会長を長く務められ、地元の活性化に貢献してこられました。現在も立川たばこ組合の理事長、他にも保護司や選挙管理委員を務められています。お話を伺っていると、東大和で大きなお祭りができるようにしたり、とても忙しく活動されてきた方で、地元の貴重な顔役です。「年だから楽をしたい」と仰っていましたが、まだまだお若いご主人。地元の信頼も厚いので、ますます活躍されることと思います。