代表 宮崎 直治
住所 〒190-1221  瑞穂町箱根ヶ崎2332-2
TEL 042-556-2145

 瑞穂町は、トトロの森の愛称で知られる狭山丘陵の西端に位置する自然豊かな町。東京では栽培面積一位を誇る狭山茶の産地でもあり、商店街のあちこちには、狭山茶ののぼりが見られます。JR八高線箱根ヶ崎駅東口より徒歩15分ほどで、瑞穂町役場があります。この役場の正面にあるたばこ屋さん・宮崎商店さんにお話を伺ってきました。

お店の創業はいつ頃でしょうか?

お話を伺ったご主人と奥様

 ご主人:昭和33年に同じ町内から現在の場所に越してきまして、母がお菓子屋を始めました。お菓子と味噌、油などの食べ物と日用品も扱って、一通りのものはだいたい買えるという商店ですね。越してきて2年後の昭和35年には、たばこも扱い始めました。当時は、店の前に役場ができる前でしたから、周りは農家ばかりで田んぼしかなかったそうです。父はサラリーマンでしたから、店は母ひとりで、よく体を壊さなかったなというくらい働いていました。父が昭和43年くらいに会社を定年退職して、店を母と一緒にやりだしました。

それではご主人はずっとこの土地にお住まいでしょうか?

瑞穂町役場のすぐ前、たばことジュースの自販機も充実のお店です。

 ご主人:そうです。私は地元の信用金庫に約40年勤めていました。私が勤めている間は、女房が店を見ていてくれましたが、父の体調が優れなくなり、女房が大変になりますので、定年まであと3年というところで、思い切って退職して店をやるようにしました。それが9年前ですね。

今はたばこ専門店なんですね。

お店の入口にはご主人による細密な肖像画

 ご主人:父が6年前に亡くなり、その後店を改装したんです。改装して5年くらい経つかな。その時に今まで置いていたお菓子も一気にやめました。今はお菓子類もそれほど売れないし、スーパーに買いに行ったほうが早い時代ですからね。私もサラリーマンでしたから、年金ももらえる状態になってきたので、タスポ導入にあわせて、たばこだけの店にリニューアルオープンしました。母が元気で店をやっていた頃は、お茶飲み友だち等のたまり場でしたが、その頃のお客様も亡くなったりして、お客様の層も変わってきましたからね。

お客様は常連さんが多いですか?

たばこの窓口

 ご主人:固定客が多いですね。役場が前にあるから、役場に来たついでに、ちょっと立ち寄るフリーのお客様もいますが、それは1割程度です。カートン売りの人は、固定のお客様ですから、リストを作って、それに仕入れのサイクルを合わせたりします。役場の職員の方も朝8時頃には出勤していますから、店も8時前には開けていますね。役場にあわせて日曜は休みにして、毎月第1、第3土曜日も休みにしていますが、田舎の商売ですから、店のシャッターが閉まっていても裏に回って買いにくるお客様もいますよ(笑)。車があるから、いるだろうって地元の人はわかってますから(笑)。本来、休日にしている土曜でも、午前中だけ開けておこうかとか、そのへんはお客様に合わせたりもします。

ご商売をされる上で気をつけていらっしゃることは?

店内にもご主人による肖像画が飾ってあります。

 ご主人:どの店もそうだろうけど、このへんは固定客が多いので、やっぱりサービスですね。私もずっと金融機関に勤めていてサービス業でしたから、お客様へのサービスは徹底してます。お客様に喜んでもらうことが大切ですから、他店にはないサービスを工夫してやっています。これは企業秘密ですけど(笑)。それから、お客様とのハートの繋がりですよね。「いらっしゃいませ。ありがとうございました」は当たり前に言うことですけど、「暑いですね」「寒いですね」、自転車で来られるお客様なら「近くにお住まいですか?」ともう一言添える。そうするとまた次の言葉に繋がるし、コミュニケーションが生まれます。売り手は売り手で競争ですから、やる以上はその中でどう生き残れるかを考えなくてはなりません。夫婦二人で店をやっていますが、やるならハートのサービスで自分たちも楽しんだほうがいいですよね。

周辺案内

瑞穂ビューパーク

 眺望が素晴らしく、ビューパーク内のジュンサイ池公園は緑豊かな四季折々の表情を見せる。そのほか、スポーツ競技場、ジョギングコースなどの設備が充実し、町の人々の憩いの場となっている。

西多摩郡瑞穂町大字箱根ヶ崎2475
JR八高線「箱根ヶ崎」下車徒歩20分

御嶽神社

 神社本殿は、総檜材で彫刻の見事さで知られ、町指定有形文化財です。また、敷地内に推定樹齢350年のケヤキがある。大正時代からその樹容をほとんど変えず、町指定天然記念物として大切にされている。

西多摩郡瑞穂町石畑1848
JR八高線「箱根ヶ崎」下車徒歩20分

編集後記

 とても話し上手なご主人で、あっという間に時間が過ぎていきました。お店はお忙しいようで、取材中にもお客様が何人もお見えになり、そのたび奥様が温かく接客しておられました。店内は、ご主人の趣味だという肖像画がたくさん飾ってあり、最初に見たときは写真と見紛うほどの細密さで描かれています。人気タレントの肖像画を描いて欲しい、遺影用の肖像画を描いて欲しいと、遠くから訪ねる方も多いとか。お客様目線のサービスと温かい対応が印象的な、すてきなたばこ屋さんでした。