代表 坂上 武男
住所 〒123-0864  足立区鹿浜6-19-12
TEL 03-3899-3797

 2008年、荒川区の日暮里と足立区の見沼代親水公園を結ぶ日暮里舎人ライナー運行に伴い、沿線沿いにできた新駅はにわかに注目を浴びました。足立区は子育て支援を大々的に行っており、若い家族の住人が増えてきています。その谷在家駅より15分ほど歩いた住宅街にある坂上商店さんは、食料品、雑貨、たばこ販売のお店。ご近所に愛されるお店のご主人にお話を伺ってきました。

この辺りは静かな住宅街ですね。

お話を伺ったご主人と奥様

 ご主人:昔は農家が多く、田んぼばかりでしたが、どんどん住宅が増えてきました。うちは昭和36年にここの土地を買って、乾物屋として店を始めたのは昭和38年の9月、たばこ販売は昭和42年からです。だから、もう半世紀商売をしていますね。今でこそ人口が増えましたが、当初は人が少なくて、ここから富士山が見えたくらい何もなかったですよ(笑)。

創業時は住人が少なくて、ご商売は大変だったのでは?

手書きのメッセージ黒板、あたたかい雰囲気!

 ご主人:住人は少なかったけど、近所に運送会社がありまして、そこの食堂に食材を収めていました。この辺りは食べ物屋がなくて、社内で社員さんの奥様たちがまかないをしていましたね。その後、周りに団地が建ち始めて、それに伴い人が増えてきました。

お客様は常連さんが多いですか?

たばこの陳列棚、あちこちに手書きのポップが

 ご主人:そうですね。あとは、店の前に車が止められるから、朝は8時半に店を開けないと、宅配業者の方が困るって仰います(笑)。皆さんここに一旦止めてパンとジュースとたばこを買って下さるんです。それから、この辺りは子供さんが多いから、最近は駄菓子を置くことにしました。子供さんだけじゃなく、大人の方も懐かしがって買いに来て下さるんですよ。小学生、中学生の頃にこの辺にいた子が結婚して、お父さんになって、子供さんを連れてきてくれたりもします。その時代にあった商売をしていかないといけないですね。

ご商売をされる上で気をつけていらっしゃることは?

お店の中の様子

 ご主人:健康ですね。私は今、77歳ですけど、若い頃に盲腸で3日間入院しただけです。病気をしたことがないので、丈夫に産んでくれた母親に感謝しています。私は兄妹が9人いるんですが、入院した人もいないですね。こちらが具合悪そうにしていると、お客様も気持ちよくないでしょ。2日続けて店を休むことは滅多にないんだけど、用事があって休むと、お客様には「奥さん具合悪いの?」って聞かれます。私じゃなくて(笑)。

思い出に残っていることはありますか?

お店の前には懐かしいがちゃがちゃも

 ご主人:地域では、子供会の野球の監督を6年務めていました。娘がやっていたドッヂボールの監督も4年くらいやりました。店は日曜が定休日なんですが、日曜日はいつもその監督に行っていましたね。朝、子供たちが「おじさんおじさん」って起こしに来るんですよ。休みはなかったですが、いい思い出ですね。商売も楽しいです。毎日お客様とお話できるし、お菓子を買いに来る子供たちも可愛い。体が丈夫なうちは、続けていたいですね。

周辺案内

本応寺

 日蓮宗寺院の本応寺は長命山と号す。創建は正応元年(1288)とされ、開山は日蓮十八高弟のひとり、天目上人であり、開基は浅香藤九郎と伝えられている。

足立区谷在家2−19−7
日暮里舎人ライナー「谷在家」下車徒歩8分

谷在家公園

 住宅地の中にある大きな運動公園。遊具などは少なめで、広場を大きくとっているため、運動する人に適している。散歩やウォーキングを楽しむ地元の人で賑わう。桜の名所でもある。

足立区谷在家2−13−1
日暮里舎人ライナー「谷在家」下車徒歩10分

編集後記

 レジ前に手書きのメッセージ板や、川柳を置くなど、お客様を楽しませたり、情報提供をしたりと、サービス精神旺盛なご主人と奥様です。「お客様は一度来店すると、また来てくれる」とご主人が仰っていましたが、大いに頷けます。温かいお人柄、楽しい会話に惹かれて通う常連さんが多いのでしょう。また、お年を召したお客様が「電球切れた」と言えば、持って行って取り付けてあげるのだとか。地域に根付いてお客様に頼られる坂上商店さんのようなお店が、今本当に必要とされているのだと感じました。