代表 白井 淨
住所 〒120-0005  足立区綾瀬2-12-10
TEL 03-3602-2939

 JRと東京メトロの共同駅でもある綾瀬。乗降人数は非常に多く、東京メトロの他社直通連絡駅では、渋谷に次いで2位となっています。駅の北側には広大な東綾瀬公園、東京武道館などの文化スポーツ施設があり、南側は商店街を抜けると、閑静な住宅地です。

 ここ綾瀬で長年お店を営み、本年度から足立荒川たばこ組合の副理事長としても忙しく活動していらっしゃる白井商店のご主人にお話を伺ってきました。

お店の創業はいつ頃でしょうか?

お話を伺ったご主人と奥様

 ご主人:大正のはじめの頃です。屋号がたばこ屋だったんですよ。今は酒屋ですが、販売はお酒よりたばこのほうが早かったです。

 奥様:今の店の形にしたのが22年前。国分のタウンショップに加盟して、10年以上はチェーン店のひとつとしてやっていましたが、本部が時代の流れでなくなってしまいました。

 一見コンビニのようですが、個人で仕入れをしているので、コンビニほど品数は多くはないですよ。

なるほど。でも、ふつうの酒屋さんよりは品数豊富ですよね。たばこのお客様は地元の方でしょうか?

昔はこの瓶でお酒を量り売りしていました。

 ご主人:そうですね。コンビニやスーパーじゃないから、常連さんとはもう顔なじみで。銘柄もわかっているし、お年寄りとはいろいろ話もするし。

 奥様:入口で顔見たらもうたばこは出ていますね。いつも来る方がちょっと来なかったりしたら「どうしたの?」って聞きますし(笑)。でも、案外若い子も話しかけてくるんですよ。ひとり暮らしの子はよく喋っていきますよ。

 若い子は会話を嫌がるかと思ったら、そうでもなくて、年齢関係なく話し好きな人は多いですね。

それはご主人と奥様の醸し出す親しみやすい雰囲気があるからでしょうね。

たばこ、お酒、食品、雑貨を置いています。

 ご主人:それから、駅前にもたばこの自動販売機を置いています。その補充に2日に一度行っています。自動販売機よりも、灰皿のほうが大変だね。周辺のコンビニが灰皿を置かないから、たばこを吸う人はみんな、こっちの灰皿に集まってくるんですよ。

 たばこの煙が嫌いな人もいるし、汚してもいけないし、掃除にも気をつけています。

駅前の灰皿は喫煙者にとってはありがたいです。ご主人は今年から足立荒川たばこ組合の副理事もされているので、お忙しいでしょうね。

今年新調したたばこの販売ケース

 ご主人:それも大変だけど、古い祭りを復興させたんですよ。綾瀬北野神社に喧嘩獅子という祭りがあって、戦後は途絶えていたんです。それを私が復興させたので、そっちも忙しいです。

 10月にお祭りがあります。獅子の頭から出ているあおりという布が20メートルあるんですよ。雄が20メートルで、雌のあおりが19メートル。獅子祭りは4年に一度で、今年は神輿でしたから、来年が獅子祭りですね。

それはすごい! お忙しいですよね。それでは、ご商売をされる上で気をつけていらっしゃることは?

郵便切手や宅急便も扱っていますよ。

 ご主人:誠実にやるということです。一時の金儲けじゃなくてね。

 奥様:うちの商品(たばこ)は定価ですよね。だから主人のやり方でも来てくれるお客様だけでもっています。一度ディスカウントしたらもう元には戻せないですよね。

 だから、ディスカウントショップでできないことは何かを常に考えています。お酒ののし紙や包装紙が他店では有料でも、うちは無料で、のし紙の宛名は主人が毛筆で書きます。

 値段は下げられないけど、他店でできないサービスをしています。自宅で飲む晩酌はディスカウントストアで買うけど、親戚や実家に持っていくお酒はうちで買うというお客様もいらっしゃいます。

 包装紙もメーカーのものと、うちのオリジナルのものとあるので、お客様によってはオリジナルの包装紙にしてほしいって言ってきますよ。普段は来なくても、おつかいもののときだけでも、うちを思い出してもらえればいいです(笑)。

 お客様のほうで上手に使い分けていますね。

周辺案内

古隅田川緑道

 葛飾区と足立区の共同事業として整備された。河川や下水道の整備により、水辺の自然環境を再生・保全し、地元の人々にも育まれている。今では野草が繁殖し、水路にはコイやメダカの姿が見られる。

葛飾区小菅1−35〜足立区中川1−14
JR常磐線・東京メトロ千代田線「綾瀬」より徒歩5分

養福寺

 新義真言宗の寺でご本尊は薬師如来。1504年に賢空が中興開基したと伝えられる。本堂正面右軒下にある半鐘は1683年に鋳造され、1699年に鋳直された。

足立区綾瀬2−19−13
JR常磐線・東京メトロ千代田線「綾瀬」より徒歩5分

編集後記

 お店、組合、地元のお祭りと、お忙しいご主人。おおらかで活動的な印象がありました。地元の綾瀬北野神社で途絶えていた伝統的なお祭りを復興させるなんて、その最たるものですよね。奥様もたいへん明るくて、お話が楽しく、お店にいらっしゃったお年寄りも若い方も話し込んでいく、というのも納得です。

 地方から来た若者などは、東京のお父さん、お母さんと思っているでしょうね。地元の方にとって、親しみやすい大切なお店になっていると思います。