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 2009年2月16日、JT東京支店にて、平成20年度「東京都未成年者喫煙防止推進協議会」が開催された。
 協議会では、たばこ業界における未成年者喫煙防止対策への取組み、出席各位の未成年者喫煙防止対策についての報告がなされた。
 たばこ業界と関係機関の強い連携及び、家庭教育も含めた地域社会全体での子供を守る・育てる意識が、未成年者喫煙防止活動の更なる成果に繋がるとして、積極的な意見交換が行われた。
 また、東京都でタスポカードが導入された昨年7月よりのちの未成年者喫煙による補導件数推移の報告では、出席各位の様々な意見、質問、情報交換の声が飛び交った。

JT東京支店 タスポの導入は販売店の皆様に大変な負担を強いているものだが、子供たちの健全な育成のために未成年者喫煙防止活動は一層加速している。未成年者がたばこを買える状況を作らない、自動販売機にアプローチさせない、未成年者にたばこを売らない徹底した意志を業界全体で普及啓蒙していかなければならない。
 喫煙に限らず、子供の健全な育成を促す活動を継続して執り行っていきたい。今後、様々な取り組みで業界全体で連携が取れれば、より一層の効果が期待されるものであり、活発な情報交換、意見交換を行いたい。

社団法人日本たばこ協会 未成年者喫煙防止活動として、1.成人識別たばこ自動販売機への取組み、2.販売店支援活動、3.学校向け訴求活動、4.(社)青少年育成国民会議の未成年者喫煙防止活動への協賛を行っている。
 これからの課題として、対面販売時の年齢確認を、より一層強化し、未成年者喫煙防止活動に継続して取り組んでいく。未成年者喫煙防止は、たばこ業界のみの活動で達成できるものではなく、政府、地域社会、学校、家庭等関係者のすべてが協力して初めて達成できるものと考える。今後も率先して未成年者喫煙防止問題に取り組み、社会の理解と共感を得られる活動に取り組んでいく。

東京都たばこ商業協同組合連合会 未成年者喫煙防止に関する取り組みとして、販売店頭でのポスターの掲出、自動販売機へのステッカー貼付による注意・啓発をはじめ、「愛の一声運動」などの活動を組織を挙げて積極的に行ってきた。
 現在は全国に約7000、内東京都約300(平成20年12月現在)のたばこ販売店をタスポステーションとして常時、タスポの申込サービスを展開している。この他、東京都連合会独自で250店舗の常設サービス店を展開している。
 今後は、タスポカードを大人が子供に貸与しないように、大人のモラル向上を訴えていくこと、店頭における未成年者喫煙防止対策への取り組みを今まで以上に強化していく。

東京都青少年・治安対策本部総合対策部 「心の東京革命」として、次代を担う子供たちに、親や大人が責任を持って、正義感や倫理観、思いやりの心を育み、人が生きていく上で当然の心得を伝えていく活動を執り行っている。
 「心の東京革命行動プラン」では、家庭、学校、地域及び社会全体それぞれの行動主体ごとに具体的な取り組み内容を掲げている。家庭、学校、地域における取り組みをサポートするには、まず第一に、住民に最も身近な自治体である区市町村が担う役割が重要であり、都は区市町村がそれぞれの地域の特性に応じ、様々な取り組みができるよう協力していく。

東京都教育庁 指導部 高等学校教育指導課 都立学校生徒へ向け、喫煙だけではなく、飲酒、薬物摂取などの健康危険行動の実態を調査し、都立高校、区市町村教育委員会、関係機関等に報告書を配布し、周知する。授業や保健指導への活用のため、活用資料集を都立高校へ配布する。子供の健全育成の推進に向け、分析結果に基づいた支援策を検討していくなど、きめ細かい指導を行っている。
 
警視庁 生活安全部 少年育成課 少年補導職員制度を採用し、警察OBを配置して補導活動を行うと共に、少年への犯罪の取締りを強化している。少年の深夜徘徊、喫煙、家出など、犯罪行為に至る前での「声かけ」を積極的に行っている。タスポが稼働し始めた2008年7月は、少年警察ボランティアと合同補導活動の推進月間とした。タスポ導入前後では残念ながら補導数は減っていない。入手先は厳密に調査していないが、業界の努力により自販機からの購入は激減し、その分対面販売からの購入が増えてしまっているのではないかとみている。引き続き、少年の健全育成に力を入れていくと共に、近くの大人が子供に声をかける、社会全体で子供たちを非行から守っていく意識を作っていきたいとの報告があった。

社団法人 全国少年警察ボランティア協会 少年の非行防止・健全育成のため、活動の一部に、地域ふれあい活動、インターネットによる少年サポート活動、健全育成ハンドブックの頒布、少年問題シンポジウムの開催、少年警察ボランティア等の地域カンファレンスの開催等を行っている。
 成人識別自動販売機導入後、未成年喫煙者の自動販売機でのたばこ購入は減少しており、成果はあったと感じる。これからの課題として、対面販売での年齢確認、指導を徹底していきたい。引き続き、少年の非行防止、健全育成に励みたい。





 2001年、日本たばこ協会、全国たばこ販売協同組合連合会、日本自動販売機工業会の3団体が中心となった、未成年者喫煙防止への取組み発表から、様々な研究、開発、検証を経て2008年、順次全国的に成人識別自動販売機が導入された。東京都でタスポカードが導入された2008年7月よりのちの未成年者の喫煙による補導件数推移の報告では、出席各位の積極的な意見交換、情報交換が行われた。タスポカード導入後に、これまで自動販売機でたばこを購入していた顧客がコンビニエンスストア等の対面売場に流れたということもあり、対面での未成年者への販売防止の徹底が今後の課題となった。