1956-1965 昭和30年代
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タバコの想い出は、大好きだった父親にどこかつながっていく

【1964/昭和39年】
東京オリンピック

posterたばこをのみはじめたのは、昭和36年、東京で大学生活をおくるようになった後で、酒を本格的に飲みはじめた頃と一致する。その頃、確か一番高かったと記憶する「富士」を常用しており、時々マルボーロやゲルべゾルデをのんでいた覚えがある。特に朝目覚めたときベッドの中でのむ一本のたばこが断然うまく、一辺に眼がさめた気がした。
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大学4年のときは、日本中がオリンピックに湧き、特に東京は、関連施設や環状・放射道路の建設が行われ、今から思う異常な熱気に包まれていた。この雰囲気の中で、東京64という白い箱の真中に日の丸が描かれた20本入りのタバコが売り出され、これをのむと何か自分もオリンピックに協力しているような気になるのとニコチン分の少なく軽いタバコであったことが好みにあったため、以後はこれ一辺倒で過ごした。
posterこのタバコは、私の青春時代の様々な思い出と重なりあっており、その後色々なタバコを嗜んだが、この銘柄ほど記憶が鮮明で、甘酸っぱい思いのするものはなく、まさに「我が青春の象徴」として、決して煙とともに消えるものではない。
[60代/男性/大阪]
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