【1974/昭和49年】
街中で祖父は、右手の親指と人差し指でタバコをつまみ、火のついた先を手のひらで包むようにして歩いていた。聞くと、こうすればうっかり人様に火傷をさせないですむ、とのこと。その祖父がお浄土に旅立って15年、同じようにタバコを持つ人を見ると、厳格だが優しかった祖父を思い出す。
[40代/男性/大阪府]