代表 王子 貴美子
住所 〒105-0004  港区新橋4-19-3
TEL 03-3431-3311

 日本屈指のビジネス街、サラリーマンの街としてあまりにも有名な新橋。オフィスビルはもとより、数々の飲食店、居酒屋が軒を連ねる活気ある街です。新橋駅の烏森口からほど近くにお店を構える王子有限会社さんにお話を伺ってきました。

創業されたのはいつ頃でしょうか?

穏やかに楽しくお話をして下さった王子さん

 王子さん:昭和22年です。終戦直後ですね。当時、このあたりは闇市がたっていたようなところでした。主人がここで商売を始めて、私はこちらに嫁いでもう41、2年たばこに携わっています。今は主人は亡くなって、娘と私と二人でお店をみています。

駅からほど近くの場所で、周りには居酒屋さんも多くお客様が絶えませんね。

整理整頓された豊富なたばこのストック

 王子さん:そうですね。昔は日陰町通りといって、小さな居酒屋さんがたくさんありました。今も居酒屋さんは多いですね。ですから、昼と夜ではお客様の層も違います。昼は会社員の方が多くて、夜は居酒屋さんの従業員の方などがいらっしゃいます。朝は会社員の方がみえるので、7時半にお店を開けて、夜は10時まで営業しています。

やはりこのあたりにお勤めの方が常連さんになるのですね。

凝った意匠のマッチはお土産にと買っていくお客様が多いそうです。

 王子さん:そうですね。このあたりに住んでいる人は少ないですね。会社員の方ですと、転勤などもありますから、常連さんがしばらくいらっしゃらないな、と思っていると、ひょっこり「こっちに来たから」って顔を出してくださったりして嬉しく思います。そういうこともあって、やっぱり商売をやっているのは楽しいですね。

お店の前に灰皿が3つも置いてありますね。

人通りの絶えることのない立地です。

 王子さん:はい。1日に3回ほど掃除をします。多いときは4回ですね。灰皿を利用される方がとても多いんですよ。朝になると、会社員の方が大勢いらして、一服されてから会社へ向かうようです。ですから、夜には灰皿をきれいに洗ってお店の中にしまって、朝は早く出しておくんです。

休日はどのように過ごされているのでしょうか?

看板犬のえいたろう君、7歳

 王子さん:今までは娘とよく日帰り旅行に行ってましたけど、最近は暑いので、あまり出ないですね(笑)。組合のほうで年に一度旅行がありますので、それが楽しみです。この新橋は、どこかへ行こうと思えば交通の面では便利ですね。日常のお買い物は少し不便ですけど(笑)。どこでも一長一短ありますよね。

周辺案内

日比谷神社

 もともとは日比谷公園内の大塚山に鎮座していたことから、日比谷稲荷明神旅泊(さば)稲荷明神と称していました。1606年、江戸城築城に際し芝口に移されました。旧称の旅泊(さば)稲荷から、別名鯖稲荷とも呼ばれ、虫歯の祈祷に霊験があるとされています。

JR山手・東海道・京浜東北線、東京メトロ銀座線、都営浅草線「新橋」下車 徒歩5分

SL広場

 昭和47年10月、鉄道100年を記念して設置された、C11292SLは、広場名称の由来となっている新橋の象徴とも言えます。ほぼ隔月で催され、恒例の行事となった「新橋大古本まつり」も、会社帰りの人々が気軽に立ち寄れる時間まで開催されています。

港区新橋2-7
JR山手・東海道・京浜東北線、東京メトロ銀座線、都営浅草線「新橋」下車すぐ

編集後記

 終始穏やかに優しい口調でお話をしてくださった王子さん。長くご商売をされる上で気をつけていらっしゃることは、お客様を大切にすることとご自身の健康だそうです。インタビュー中にもお店には絶えずお客様がいらっしゃって、丁寧に応対されていました。お忙しいお店を切り盛りするのには、やはり健康が一番ということですね。