代表 松本 稔
住所 〒154-0017  世田谷区世田谷1-47-7
TEL 03-3420-1471

 東京では数少ない昭和レトロな路面電車のひとつ、世田谷線。この世田谷線の上町駅から徒歩5分ほどの場所に武蔵屋さんがあります。上町といえば、やっぱりボロ市。毎年ボロ市が開催される1月15、16日、12月15、16日には全国からファンが押し寄せ、大変な賑わいを見せます。この上町で代々お店を営み、先述のせたがやボロ市保存会の役員でもある、武蔵屋さんのご主人にお話を伺ってきました。

お店の創業はいつ頃でしょうか?

レトロな看板、明治43年創業です!

ご主人 たばこ屋としては、平成2年に販売許可をいただきました。ここは、赤坂見附から丹沢の大山まで行く大山街道で、店の前にある石が分岐点になっています。明治43年に茶店を開いて、その後酒屋として長く商売をし、そのあとたばこ屋になりました。ずっとこの土地の生まれで、すぐそばに桜小学校があるんですが、今度、私の孫も入学しまして、5代にわたって同じ小学校ですね。

代々同じ小学校とは、すごいですね。お店の看板も風情があって素敵です。

瓦屋根の風情ある外観

ご主人 看板をつけたのは3年くらい前ですね。というのも、この商店街で街並みを昭和の時代にしましょうと取り組んでいまして、8軒ほどこのような看板や瓦屋根にしたんです。435年続いてるボロ市もあり、12月15、16日、1月15、16日の4日間は多くの人がいらっしゃいます。最近は観光バスも来てますね。以前、酒屋からローソンをやっていたことがあるので、その頃に世田谷保健所から食品衛生の許可もいただいてますから、ボロ市の日は店の前で甘酒とおでんを売っています。

それでは、ボロ市の日はお忙しいですね。

座ってゆったり一服できます。

ご主人 そうですね。ですが、私は町会会長や、ボロ市を主催するせたがやボロ市保存会の役員ですので、当日は家内と娘に店を任せて、そちらのお役目のほうに出ています。

酒屋さんからたばこ屋さんにお店を変えたのはどういった経緯でしょうか?

取り扱う銘柄も豊富です。

ご主人 今、隣にありますリサイクルショップの面積で、一時期ローソンをやったこともあるのですが、ちょうど更新の期限が来た頃、周りにスーパーやコンビニが増えていったんです。私がローソンをやっていた頃は朝7時から夜11時まででしたが、更新のときに「24時間営業にしないとダメ」と言われたので、隣は賃貸にして、こちらでたばこ屋だけやろうと決めました。スーパーやコンビニでたばこを扱うことが増えて、小売店は大変ですが、店の前に一服できる休憩所を作ったりして、少しでもたばこ屋さんらしい風情を出して利用していただければと思っています。

それでは、ご商売の上で気をつけていらっしゃることは?

お話を伺ったご主人

ご主人 何の商売をやるにしろ、健康でいることですね。あとはお客様に対しては、お顔を覚えて「いつものでいいですか?」と声をかけたり、季節の挨拶をしたりは当然ですね。私も商人の子供に生まれて育ってきたので、お客様には気持ちよく買い物をしていただけるよう心がけています。

周辺案内

実相院

世田谷区弦巻3−29−6
東急世田谷線「上町」より徒歩10分


勝光院中興開山の天永琳達大和尚の隠居寺として天正16(1588)年に創建、鶴松山と号す。代官屋敷の裏手にあたる、森閑とした禅寺で「せたがや百景」にも選ばれている。

浄光寺

世田谷区世田谷1−38−20
東急世田谷線「上町」より徒歩5分


文安元年(1444)専蓮社然誉上人補阿源公大和尚が開山したと伝えられる。本尊は阿弥陀如来像、境内墓地には世田谷代官大場越後守信久以下、歴代代官の墓所がある。

編集後記

明治43年から代々、上町でご商売を営まれてきた歴史ある武蔵屋さん。ご主人は商店会の会長や町内会の会長を歴任され、現在もせたがやボロ市保存会の役員として、忙しく活動されています。最近はたばこを吸う場所も減ってきているため、お客様のために座って一服できる場所を設け、毎日灰皿を掃除するのもお役目だと仰っていたご主人。何気ない言葉に、お客様への温かい気遣い、商人として心構えを感じました。