代表 山田 眞規子
住所 〒143-0016  大田区大森北1-12-3
TEL 03−3761−3642

大田区大森駅の西側は、山王と呼ばれる歴史ある高級住宅街。そして、東側は、海側に面しているため、かつては海苔養殖、漁業が盛んで、宿場町もありました。 現在の東口には人気アパレルや飲食店が入った駅ビルもあり、その周辺も様々な飲食店が軒を連ねる商店街があります。活気ある東口からほど近い場所にお店を構える山田商店さんにお話を伺ってきました。

お店の創業はいつ頃でしょうか?

たばこの陳列棚。銘柄豊富です。

山田さん:昭和25~26年頃だと思います。私の両親が今で言うコンビニのような店をここで始めました。当時、羽田空港とソニービルしか外国たばこを扱っていないときに、父が自分の店で外国たばこを販売できるよう頑張って申請して扱うことができるようになったと聞いています。

その条件に、休みなしで店を開けるというのがあったようで、私が小さいときは年中無休でした。小学校にあがる頃にようやく月に2回だけお休みを取れるようになりましたが、家族で旅行したことなかったです。両親との初めての旅行は、私が結婚するときにお相手の実家にご挨拶するため関西に行ったときですね(笑)

当時のお店はとってもお忙しかったんでしょうね。

金のチャンネル文字。高級感あります。

山田さん:父の時代には関東地区の優良店として表彰されたりしたようです。私は平成10年頃に店を継いだのですが、父が具合が悪くなって突然店に出なくなってしまったんです。それまでも店は手伝ってはいましたが、経理とか何もわからないままポンと店を渡されました(笑)。

この店を建て直して5年くらい経ちますが、亡くなった両親に新しくなった店を見せてあげられなかったことが残念ですね。

駅から近くて角の立地ですし、たばこ屋さんと認識しやすい素敵なお店です。

山田さん:近くにミルパ商店街というアーケード商店街があります。ちょうど一年前に、野良猫が轢かれたのか、顔の半分が崩れた瀕死の状態で倒れていたんです。

私は動物を飼っているので、その仲間が夜、「山田さん、どうにかしてー」と呼びに来て、現場に行きました。そのあと、動物仲間のひとりが車で動物救急に連れて行ってくれて、何とか猫は助かりました。

でも、そのあとも治療費が必要です。動物の医療ってすごくお金がかかるんですよ。それで「ミルパちゃん募金」として寄付を募ることにしました。

ミルパ商店街で見つかったからミルパちゃんで、この瓶が募金箱(※写真)なんですね。

ミルパちゃん募金箱。みんなに助けてもらいました。

山田さん:うちの店の窓口と、他にも大森地区のお店何軒かに置いてもらって。あとは知り合いの動物仲間に声をかけたら、21万円ちょっと集まったんですよ。

うちの募金箱にもずいぶんお客様が入れてくださいました。今まで無表情でたばこをパッと買うだけで話したことのないお客様が「猫どうなりました?」って聞いてきてくださったりしました。

猫をきっかけに話をするようになって、そういう繋がりができると、買うときのお客様の表情も和らいで、それまでとは違うんですよね。

素敵なお話です。ミルパちゃんは事故で大変な目に遭いましたが、みなさんの温かい気持ちで助かって本当に良かったですね。

ディスプレイも季節ごとに変えているとのこと

山田さん:今ではすっかり良くなり、もらい手も見つかって横浜のほうで元気に暮らしています。飼い主さんから、元気にしているミルパちゃんの動画を送ってもらったりしました。

元気に暮らしているという報告を店の前にも張って、皆さんに見ていただきました。優しい方が多いですよね。店のほうは、長くやっていると、いろいろなお客様がいらっしゃいますけど、お客様には気持ちよく買い物していただけるよう気をつけています。

周辺案内

大森鷲神社

大田区大森北1−15−12
京浜東北線「大森」より徒歩7分

ご祭神は日本武尊。商売繁盛の神としても地元で崇敬を集める。小さな神社だが、毎年11月の酉の市が大規模に行われることで有名。近隣の商店街に多くの露店が軒を連ね、熊手を求める人で賑わう。

キネカ大森

品川区南大井6−27−25 西友大森店5F
京浜東北線「大森」より徒歩3分

1984年に日本初のシネコンとしてオープン。3つのスクリーンがあり、劇場セレクトの2本立ての名画座などが楽しめる。地元に根付いたこじんまりしたシアターは温かく懐かしい雰囲気が漂い、シネマ通に人気がある。

編集後記

ミルパちゃんについての心温まる素敵なお話を聞かせてくださいました。山田さんは「優しい方が多い」と仰っていましたが、まず、瀕死の野良猫を一晩あずかろうとしたり(幸いにもすぐ動物救急に運ばれました)、その後も猫のために尽力された山田さんの思いやりに感動しました。

お店は5年前に建て替えたということですが、建て替えることを知ったお客様が「記念に」と建て替え前の店の写真を撮ってくれたそうです。山田さんの温かいお人柄がお客様にも伝わっているのだな、と思えるエピソードでした。