代表 飯高 尚昭
住所 杉並区和田2-41-9
TEL 03-3381-0364

閑静な住宅街である杉並区和田。町内にある蚕糸の森公園は、農林水産省の蚕糸試験場跡地にできた区立公園で、趣ある煉瓦造りの正門は蚕糸試験場時代のもの。

落ち着いた住宅地にある和田帝釈天も地元の人々に愛され、大切にされているのがわかる佇まいです。

そんな和田帝釈天通りの商店街にお店を構える芦川屋のご主人にお話を伺ってきました。

お店の創業はいつ頃でしょうか?

お話を伺ったご主人。

ご主人:1950年創業です。両親が始めたのですが、創業時はお酒とたばこ販売の免許はなく、雑多なものを売るお店でした。その後しばらく経ってからお酒とたばこの販売の免許を取得したんです。

昭和の時代は裏にある佼成病院は日立の社宅だったんですよ。その社宅や近くの14階建ての都営アパート、ご近所のお得意さんへの配達が多くて、忙しかったですね。

自分たちも小さい頃からお店のことは手伝わされていましたが、それが当たり前だと思って抵抗もなかったです。

ご主人がお店を継いだのはいつ頃でしょうか?

出入り口のすぐ右手にたばこの棚。

ご主人:大学を出てすぐです。その当時はお店が忙しかったから、早く手伝わなきゃという気持ちがありましたね。

今、隣はスーパーですけど、その前はパチンコ屋だったんですよ。そこにうちが毎週すごい量のたばこを納品していたので、いい時代でしたね(笑)。

当時はそれが普通でしたが、今考えるとすごい時代でした。それは、うちだけじゃなくて、他のお店もそうでしょうけど、物がよく売れて、お金がどんどん回っていたんですね。

今は、たばこのお客様は常連さんが多いでしょうか?

たばこ棚の隣にはワイン棚。

ご主人:ほとんど常連さんですね。

たまに困るのが「こういうたばこを置いてほしい」って言われて仕入れても、そのお客様が来なくなってしまうことですね。同じ銘柄を買ってくれるお客様がそのあとも現れればいいけど、いないと困ってしまいます。

たばこのほうは主に家内が管理していて、それこそ常連さんが来たらすぐに出しています。お客様によっては「2つ」と言うと、たばこを2箱じゃなくて、ロングとショートを1箱ずつっていう意味なんですよ。そういう常連さん各々の決まり事もあるんですよね。

お客様独自のルールがあるんですね(笑)。それでは、お酒の配達はご主人がされているのでしょうか。

そして日本酒の棚。さすがの品揃えです。

ご主人:そうですね。最近は葬儀の依頼を受けるようになったので、お寺や斎場にお酒を配達することが増えました。人はいつ亡くなるかわからないので、葬儀の配達の依頼も急なんですよ。変な話、友達が減りました(笑)。

飲み会の約束をしていても、配達の依頼がくれば、行かなくちゃいけないし。時間が読めないぶん、なかなか先の約束ができないんですよね。でも、娘の結婚式のときは、「この日は絶対に仕事を受けられないです」という内容のファクスをあらかじめ業者さんに送っておきました(笑)。

こういう葬儀や通夜の配達の対応はいわゆるチェーン店の酒屋ではなかなかできないと思うんです。指定された時間に配達して回収して、「足りなくなったからすぐに持ってきて」という依頼にも応えるのは、個人商店ならではだと思います。

確かにそうですね。それでは、ご商売を営む上で気をつけていらっしゃることは?

環七通りすぐ近く、和田帝釈天通りにある お酒とたばこのお店です。

ご主人:お客様に対して間違いや失礼がないように常に気をつけていることです。

例えば、配達は時間指定があるので、早く着くぶんにはよくても、遅れるのは失礼ですよね。17時に納品の指定があったとして、一カ所ならいいんですが、同日同時に三カ所の配達依頼があったら、少しずつ時間を早めて最後に行くところも17時を越えないように気をつけます。

信用を積み上げていくのには時間がかかりますが、信用を落とすのは一瞬です。注文を受けたのに、配達をし忘れたなんてことは大きなミスですよね。そういうことは今までなかったですが、これからもないように油断をせず、注意を怠らないよう心がけています。

周辺案内

妙法寺

もともとは真言宗の尼寺であったが、1615~1623年の頃、日逕上人が日蓮宗に改宗し、妙法寺と号した。祖師堂に奉る日蓮大聖人像は「除厄け祖師」と呼ばれ、江戸時代から霊験あらたかなことで信仰を集めている。

杉並区堀ノ内3−48−8
東京メトロ丸ノ内線「新高円寺」下車徒歩13分

和田帝釈天

和田帝釈天通りは、江戸時代、妙法寺の参詣道として人々が行き交っていた。その和田帝釈天通り半ばに地元の人々から尊崇され、親しまれている帝釈天がある。現在の帝釈堂は大正10年に新しく建立されたという。

杉並区和田3−10−6
東京メトロ丸ノ内線「東高円寺」下車徒歩13分


編集後記

ご主人は子供の頃からお店を手伝い、大学を卒業されてすぐお店に入られたという、ご商売一筋の方です。お話を伺っていると、ご商売への心構えやお客様への誠実な姿勢が伝わってきました。

芦川屋さんのある和田帝釈天通りの商店街は、毎年2月に「どすこいマルシェ」として力士を呼んで餅つきをするイベントを行っているのだそう。力士がつく力餅は大好評ということで、こういった商店街のイベントでもご主人はお忙しくされているといいます。

お近くをお通りの際はぜひお立ち寄り下さい!