代表 相澤 昌子
住所 港区赤坂3−19−12
TEL 03-3583-6257

東京メトロ銀座線、丸ノ内線が乗り入れる赤坂見附駅。

周辺は皇居外堀、迎賓館、赤坂御用地、ホテルニューオータニ、TBS放送センターの赤坂サカスほか、地域観光資源としての歴史的建造物から、オフィスビルまで様々な建物が建ち並び、賑わいを見せる街です。

赤坂見附駅すぐそばの人が行き交う場所で長らくたばこ屋さんを営む藤本商店の奥様にお話を伺ってきました。

お店の創業はいつ頃でしょうか?

お話を伺った奥様。

奥様:はっきりとはわかりませんが、明治43年頃だったと思います。たばこが専売公社になる前の民営だった頃に、祖父が滋賀県から出てきて、問屋に奉公に入ったんです。

その後、たばこ問屋の隣で販売をするようになったんですね。要するに卸元だったんです。

昭和43年頃に祖父が亡くなりまして、そのあと20年くらい両親がお店を営み、そして私がお店を継いで今に至ります。私で三代目ですね。

お店は創業からずっとこの場所ですか?

出入り口の両側にたばこの棚。

奥様:以前は別の場所にあったんです。近いですが、赤坂通りのちょうどTBSを出たあたりに店舗を作ってたばこ専門店として営業していましたが、バブルがはじけて、今の場所に越してきました(笑)。

お店がまだ赤坂通りのほうにあった頃は葉巻から手巻きなど様々、1000種類以上の品揃えでした。周辺は料亭も多かったし、吸う人も多くて、たばこが売れていた時代があったんですよ。

だから今みたいに喫煙に厳しくなって、こんなに売れなくなったことが信じられないですね(笑)。

このあたりは本当に都会ですよね。赤坂は高級なイメージです。

銘柄豊富です。

奥様:昔は、赤坂は悪い商品でも高ければ売れるっていう商売ができていたんですよ(笑)。お店では品物で選ぶんじゃなくて値段で選ぶんです。お客様は高いものを買っていく。

だから、うちの父なんかは殿様商売でした。商品は置いていれば売れましたから、赤坂の商売人って偉そうなんですよ(笑)。

父はお客様がたばこ1箱買うのに1万円持ってこようものなら、「おつりはないよ」って言っていましたね。私はそんな父を見て「こういう商売はダメだな」と反面教師としていました(笑)。

お父様に学ばれたのですね(笑)。たばこの種類が多いですが、今はどれくらい扱っていらっしゃいますか?

外の灰皿を利用するお客様がひっきりなしです。

奥様:数えたことはありませんが、今は500~600種くらいじゃないですか。お客様に「たくさんあるね」って言われますが、ないほうですよ。あるお店にはすごい種類ありますから。

でも、街の小さなたばこ屋さんがコンビニに対抗するためには、ある程度種類を置いていないといけませんね。「何でもある」っていうほどではありませんが、コンビニよりは種類があるっていう。

それでは、ご商売を営む上で気をつけていらっしゃることは?

赤坂みすじ通りから一本裏に入った場所。

奥様:何しろ低姿勢に愛想良くです(笑)。先ほども言いましたように、父が反面教師となっていますね。やっぱりお客様には心地よく買い物して帰っていただけるように心がけています。

「ここは感じのいいお店ね」って他のたばこ屋さんやコンビニを何軒も通り越してでも来ていただけることが一番です。昔の赤坂通りでお店をやっていた頃の常連さんが、未だにここまで買いに来て下さいます。

お客様が気持ちよく買い物して下されば、こちらも嬉しく気持ちがいいものです。

周辺案内

日枝神社

明治元年6月以来、日枝神社の称号を用いているが、古くから「日吉山王社」「江戸山王大権現」等称され、「山王さん」の名で親しまれてきた。境内の宝物殿には徳川将軍家ゆかりの宝物が多数所蔵されている。

千代田区永田町2−10−5
東京メトロ千代田線「赤坂」下車徒歩3分ほか

山王男坂

日枝神社の表参道にあり、正面の鳥居から53段の石段をのぼる坂。男坂の左には、ゆるやかな勾配の「女坂」がある。日枝神社は「山王さん」とも呼ばれ、景勝の地でもあった。

千代田区永田町2丁目
東京メトロ千代田線「国会議事堂前」下車徒歩5分ほか


編集後記

赤坂生まれ、赤坂育ちの奥様に「赤坂住人あるある」的なお話を聞いて、非常に楽しませていただきました。

お話では「赤坂の商売人は偉そう」といいますが、奥様は決してそういう方ではなく、気さくで気遣いの方です。特に赤坂周辺に喫煙場所がないことを気にされていて、せめて、お店の前だけは自由に吸えるようにと配慮されています。

常連さんもそんな温かいお人柄に惹かれて通われているのだと思いました。