代表 国安 美恵子
住所 〒135-0012  江東区海辺2-6
TEL 03-3644-5683

 最寄り駅の住吉近くには、広大な猿江恩寵公園、他あちらこちらに親水公園が点在し、下町の住宅地には緑豊かな風景が広がっていました。静かな住宅地の一角にたばこ店を構え、お店をおひとりで切り盛りする、元気で明るい国安たばこ店さんにお話を伺ってきました。

創業されたのはいつ頃ですか?

お店の中にある在庫群は、きっちりと詰まっています。

 国安さん:私の舅が始めたんですが、昭和26年の2月だと思います。主人は、今は退職していますが、会社員でしたので、店は私がひとりで思いのままにさせてもらっています。用事があって外に出るときは、友人が代わりに店をみてくれているんですよ。何人か来て、みんなで店番をしてくれます。ボランティアサポーターですね(笑)。それに娘も、朝の通勤までの時間と夜の部は引き受けてくれています。

おひとりだと色々大変ですね。

ひとりでお店を切り盛りする国安美恵子さん

 国安さん:でも、手伝ってくれる友人がいるので助かっています。夕方頃になると、2人、3人と集まってくるんですよ。いつも私が店にいるから、すれ違うことはないし、来やすいみたいです(笑)。普段、ずっとここに座りっぱなしなので、朝5時に起きて家事をしたあと、ラジオ体操とストレッチとウォーキングを一時間くらいしてから店に来ます。もう20年くらい続けていますね。それと、木曜日は卓球、金曜日はストレッチ教室に行っています。肩こりもなくて、病気もしないし、体にとてもいいですよ。

タスポ導入前と導入後で変わりましたか?

静かな住宅地にたたずむたばこ屋さんです。

 国安さん:だいぶ手売りでの販売が多くなりましたね。タスポが始まる前は、自動販売機があるので、10時頃に店を開けていましたが、タスポ導入の一カ月前くらいから7時半に開けるようにしました。出勤前のお客さまがたばこを買うのに困らないようにと思いましてね。以前は自動販売機にたばこを補充するのに、とても時間がかかったんですけれど、タスポになってからは少し楽になりました(笑)。自動販売機よりもお店で買うほうが、やりとりの時間もかからないので、タスポを持ってるお客さまでも、お店で買われる方が多いですね。

お客様とのやりとりで思い出に残っていることはありますか?

窓口前面のディスプレイは種類を豊富に取り揃えています。

 国安さん:どこのたばこ屋さんも同じだと思いますけど、常連さんが多いので、お客さまの顔を見たらすぐに商品を出しますよね。そうすると、私がいないときは、自分が吸っているたばこがわからないというお客さまもいらっしゃるんです。いつも私が先にたばこを出しちゃうから、銘柄を言う必要がないんですよね。ご主人にたばこを頼まれた奥様も、私が銘柄を覚えていて、顔を見ただけですぐに出すので、銘柄がわからないみたい。私がいないときは、とても困ると言われます(笑)。わざわざうちにたばこを買いにきてくださるお客さまは本当にありがたいですね。

お店を営む上で気をつけていらっしゃることはありますか?

お客さまがすぐ手に取れるよう、売れ筋商品を前面に置いています。

 国安さん:自分がされて嫌なことはしないということです。当たり前すぎておかしいですけど(笑)。商売ってやっぱり人だと思うんですよ。人と人とのふれ合いですから、ふれ合う人みなさんが気持ちよくしていてほしいですよね。それは、例えば道を尋ねる方や、たばこを買わない方、「一万円ですみません」って買ってくださるお客さま、接するすべての方に言えることです。大きなお金でガムひとつ買われる方には、逆に私のほうから「両替だけでもいいですよ」って言ってしまいます(笑)。

周辺案内

横十間川親水公園

 全長約1900メートルの川を生かしながら整備された大規模な親水公園です。江戸城から見て横に流れており、川幅が約十間あったことからこの名前がつきました。水辺の散策を楽しむ人たちが多くみられます。

東京都江東区東陽6
東京メトロ東西線「東陽町」下車 徒歩10分

富賀岡八幡宮

 御祭神は応神天皇、平安朝末より鎮座して産土鎮守神として信仰を集めています。江戸時代は桜の名所として歌川広重が「名所江戸百景」に記しています。

東京都江東区南砂7-14-18
東京メトロ東西線「南砂町」下車 徒歩10分

編集後記

 とても元気で明るい国安さん、その元気の秘密は毎日体を動かすことのようです。お店をひとりでみながらも、毎日の運動を続けることは、なかなか難しいことのように想像しますが、体操や卓球で出会った友人たちとの交流も楽しいとおっしゃっていました。お店の常連のお客さまとは、ついつい長話になるとのこと。人と接するときの楽しさも、商売に必要不可欠なものなのでしょう。