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【1980/昭和55年】
カラオケパブが流行った。雨が降ったりするステージがあって、仕事の帰りに毎日のように同僚と歌い、飲みに行った。
就職して、先輩がタバコを吸っていました。今ほど女性の喫煙が認められていた時代ではありません。「お酒飲んでるときだけよ。」とにっこり笑いながらメントールの細い棒をマイルドセブンに差し込んでフーっと煙を吐いていました。それからしばらく私も悲しいときだけメントール入りのタバコを口にするようになりました。なんだかその先輩が励ましてくれるような気がしたからです。職を転々とし3年前また、その先輩と再会しました。先輩は車の中でもタバコを吸い増えていました。でも、優しさは変わりません。きっと、辛いこと悲しいことをいっぱいいっぱいメントールの煙に変えて来たんだと思います。たばこ、それは生活の句読点であり、人生の句読点でもありますね。
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