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【1981/昭和56年】
約20年前のことです。私は当時学生であり、都内のビルの改装工事の現場で作業員のアルバイトをしていました。仕事はかなりハードで、昼休みには食事もろくに喉を通らない状態でした。青白い顔をして座り込んでいると怖そうな顔をした職人の親方が隣に来て「アンチャン、つらいのか。でも、もう少しだ。頑張ろう。」と言って一本のタバコを勧めてくれました。その時の親方のやさしそうな目は忘れられません。煙とともにいろんなことを語り合いました。私は、親方の男としての心意気に大きく感動しました。そして、どちらかというと怖い存在であった職人の人達への見方が大きく変りました。その影響で、その後私は建設会社に就職し、今日にいたっています。
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