代表 | 小瀧 幸子 |
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住所 | 練馬区栄町38-10 |
TEL | 03-3993-7354 |
練馬区の江古田駅周辺は、日本大学芸術学部、武蔵野音楽大学、武蔵大学と、3つの大学キャパスがあり、学生街の様相を呈しています。
また、駅周辺はいくつもの商店街が延び、個性的な飲食店やおしゃれなカフェがあったりと、散策するにも楽しい街です。
そんな江古田の駅から近い音大通りに面するたばこ屋さんにお話を伺ってきました。
お店の創業はいつ頃でしょうか?
小瀧さん:正確な年代はわかりませんが、今から40年以上前です。昭和ギリギリでしょうか。もともとはここで私の姉が喫茶店をやっていました。
店の前は音大通りといって、武蔵野音楽大学まで続いている通りです。なので、音大生がよく通るため、お店は流行っていたんですよ。当時は週刊誌の取材を受けたりもしていましたね。
昭和の終わり頃にたばこを始めて、当時はとても売れたのではないでしょうか?
小瀧さん:昭和の時代、たばこはすごく売れていましたね。その当時、私は外にお勤めしていて、お店はきょうだいがやっていたため、詳しくはないですが、それでも今とは比較にならないくらい売れていました。
たばこの税金をたくさん納めたので、きょうだいが練馬区長さんから表彰状をもらいましたよ。遠い昔の話ですが(笑)今は、たばこが難しい時代になりましたね。
お勤めされていたんですね。では、小瀧さんがお店に入られたのはいつ頃でしょうか?
小瀧さん:きょうだいがメインでお店をやっていた頃から手伝いはしていました。一緒にお店をやるようになったのは今から10年くらい前ですね。
以前は貿易会社に勤めていたので、色々な人と会っていたし、接客もしていたのですが、お店にはそれ以上に様々な人が日々お客様としていらっしゃるし、商店街の人たちの付き合いも新鮮で勉強になります。
江古田は先ほど仰っていた武蔵野音大以外にも日本大学芸術学部、武蔵大学もありますし、駅周辺は商店街があって、その先は住宅街なので客層が広そうですね。
小瀧さん:普段は静かなものですけど、去年練馬区でPayPayのポイントバックキャンペーンをやったんですよ。うちもその対象店になったんですが、すごく忙しかったです。
お客様はちゃんとそういう情報をチェックしているんですね。横浜や八王子のほうから来たと言う人もいらっしゃいました。
常連のお客様とはお話したりしますか?
小瀧さん:しますね。私がお喋り好きなおばさんだと思うらしくて、お客様のほうから、話しかけてくることが多いです(笑)。
今の時代はひとり暮らしのお年寄りが多いですからね。やっぱり誰かとお喋りしたいんだと思います。人間は会話していないとダメですよね。
それでは、ご商売を営む上で気をつけていらっしゃることは?
小瀧さん:絶えず大切にしていることは、お客様には「お店に来ていただいて、ありがとうございます」という気持ちで接しています。以前は売上げ第一でしたが、だんだん来て下さるお客様第一になりました。そういう気持ちでいると、お客様にも通じるみたい。若い子もくるし、お馴染みができる。
お客さんが来て私が出て、「はい、たばこ。ありがとうございました」と、コミュニケーションなしで終わってもいいんでしょうけど、私から「今日は寒いですね」なんて一言声をかけると、黙っている人はいないですよね。何らかの返事はしてくれます。会話のきっかけとしてね。
人それぞれなので、相手の表情を見て、話したくなさそうな人なら話しかけませんが、性格上黙っていることができなくて(笑)。うるさいおばさんだなと思われてるかもしれませんけど、何か一言言ってしまいます(笑)。
周辺案内
江古田浅間神社
木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)を祀る富士信仰の神社。創建は不詳ながら、800年代(平安時代)と推測されている。境内に富士塚があることから江戸時代後期には富士浅間社とも呼ばれた。境内には練馬区内有数のケヤキの大樹が二本ある。
東京都練馬区小竹町1-59-2
西武池袋線「江古田」下車徒歩1分
江古田の富士塚
江古田浅間神社境内にある富士塚。通称江古田富士。富士塚に登拝すると実際に富士山に登ったと同じ御利益があるとされ、各地に築山された。都内の富士塚としては最大級のもので、国の重要有形民俗文化財に指定されている。
東京都練馬区小竹町1-59-2
西武池袋線「江古田」下車徒歩1分
編集後記
闊達なお喋りが印象的な小瀧さん。ハキハキとした話し声は明るく、こちらも楽しい気分になります。
小瀧さんとの会話が楽しくて、ついつい長話をしてしまう常連さんの気持ちがよくわかりました。コンビニやスーパーの店員さんとはできない、買い物の際のちょっとした心温まる会話。これはたばこ屋さんならではだと思います。
こういったお店が身近にあると、心強いですよね。いつまでもお元気でお店を続けてほしいです。